JICEレポート
JICE REPORT 第32号
表紙
東海道は1601年に徳川家康が宿駅伝馬制度を敷いたことで発展した街道である。江戸と京・大阪を結ぶ幹線道路であり、政治的にも経済的にも重要な道であった。
表紙に取り上げた箱根路は東海道の一部である。
箱根路は、雨が降ればすねまで泥に潜ってしまうような悪路であり、往来する人々を苦しめたが、石畳と排水路を組合わせた構造に整備することにより課題の解決を図った。この整備では、街道周辺の沢から容易に調達できる石を用いて行うことにより施工期間や施工費を軽減するという工夫がなされた。
宿駅伝馬制度によって、荷物や公用の書状等の情報が行き交う仕組みが成立した。
そこで活躍したのが飛脚である。現在のように電話やインターネット等のないこの時代、飛脚を走らせることで情報の伝達を行っていた。幕府は各宿場に飛脚(人足)をおき、荷物や書状等を引き継ぎながら目的地まで届けた。飛脚は江戸−京都間を数日程度で走ったといわれ、その円滑な移動と迅速な情報伝達のために街道整備がいかに寄与していたかがうかがえる。
もくじ
ページ番号 | 内容 |
001 |
年頭所感 ●一般財団法人国土技術研究センター 理事長 谷口 博昭 |
003 |
特集 |
004 |
●東洋大学 情報連携学部(INIAD) 学部長 |
013 |
●作家 幸田 真音 さん |
019 |
●立命館大学 理工学部教授 建山 和由 氏 |
031 |
●河川政策グループ 首席研究員 佐古 俊介 |
037 |
●道路政策グループ 首席研究員 谷口 宏 |
041 |
●技術・調達政策グループ 副総括 横地 和彦 |
045 |
国土政策研究所 講演会 ●前参議院議員 脇 雅史 氏 |
057 |
研究報告 インターネットアンケートから見た社会資本整備に関する論点等の方向性 ●常任参与 湧川 勝己 |
069 |
中小河川における水災害の特徴と課題 ―平成29 年7 月九州北部豪雨の現地調査を踏まえてー ●河川政策グループ 首席研究員 柳澤 修 |
076 |
●河川政策グループ 主席研究員 岡本 俊彦 |
080 |
事業紹介・事業報告 ●情報・企画部 研究員 浅賀 久美子 |
082 |
●情報・企画部 首席研究員 田邊 輝行 |
086 |
●技術・調達政策グループ 首席研究員 山田 武正 |
090 |
国際交流・海外調査報告 ●道路政策グループ 上席主任研究員 竹本 由美 ●都市・住宅・地域政策グループ 首席研究員 沼尻 恵子 |
092 |
台湾における高速道路への天然ガスパイプライン設置状況に関する調査 ●道路政策グループ 上席主任研究員 丸山 大輔 ●道路政策グループ 首席研究員 関 茂和 |
095 |
●道路政策グループ 主席研究員 中村 博康 ●道路政策グループ 主席研究員 綿谷 茂 ●道路政策グループ 研究員 池下 英典 ●技術・調達政策グループ 上席主任研究員 福田 健 |
088 |
●道路政策グループ 上席主任研究員 丸山 大輔 ●技術・調達政策グループ 主任研究員 鈴木 圭一 |