受賞技術概要
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第2回建設技術開発賞
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- 第2回建設技術開発賞
奨励賞(JICE理事長表彰)
特殊形上超高RC塔状構造物の施工技術 (第2回建設技術開発賞 奨励賞)
ミッション | ライフサイクルコストを低減する |
応募技術名称 | 特殊形上超高RC塔状構造物の施工技術 |
副題 | 新型スリップフォームシステムと塔体・杭の連続した一体構造システム |
応募者名 | 日本鋪道株式会社 |
技術の概要
1.開発の背景と目的
発電所・清掃工場等に計画される超高煙突は多方面から眺望される為、景観に与える影響が少なくない。したがって近年は周辺環境・景観に配慮した特殊形状のデザインが採用されるようになっており、又、敷地条件の制約を受ける事も増えている。しかし、この様な特殊形状超高RC塔状構造物は従来技術では施工が難しく、新たな設計・施工法の開発が必要になっていた。
そこで特殊形状超高RC塔状構造物を高精度・高品質に施工できる「新型スリップフォームシステム」を開発すると同時に、巨大な基礎盤が不要で限られた敷地でも対応できる塔状構造物に適した基礎構造形式を開発し、工期の短縮・コストダウンを図った。
2.技術の内容
「新型スリップフォームシステム」は、特殊形状対応システム・精度管理システム・計測制御システム・非付着型枠等の新技術により構成されており、従来技術では施工が難しい構造物の施工を可能にしている。
又、超高RC構造物の塔体壁直下に塔体の形状に合わせて地中連続壁杭を設置して塔体と杭の連続体構造とする基礎方式は、応力をスムーズに支持地盤に伝達でき、特に引抜きに対し充分な抵抗力を有する画期的で斬新な設計手法であり、地中壁パネル相互の接合技術を含む地中連続壁に関する高度の施工技術を駆使した合理的構築方法となっている。
3.技術の効果
従来技術では施工が難しい、周辺環境・景観に配慮した美観が重要視される特殊形状超高RC塔状構造物が、「新型スリップフォームシステム」により高精度・高品質に施工できる。
又、巨大な基礎盤を不要とする構造の採用により、狭隘地での立地が可能になると共に基礎に関する資材及び掘削残土の大幅な削減が実現でき、工期の短縮・コストダウン・建設副産物の低減を図る事ができる。
4.技術の適用範囲等
- 特殊形状超高RC塔状構造物全般
- 狭隘敷地でのRC塔状構造物全般
- 超高RC煙突
- RC展望塔・電波塔
- 適用実績 四国電力株式会社橘湾発電所新設煙突工事 他1件