JICE 一般財団法人 国土技術研究センター

JICEレポート

JICE REPORT 第41号

表紙

 表紙は、我が国の活火山の分布を示したものである。

 日本には現在111の活火山※1があり、このうち50の活火山(常時観測火山※2)は気象庁が噴火警報などを的確に発表するために24時間体制で常時観測・監視を行っている。
※1 概ね過去1万年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山※2 火山防災のために監視・観測体制の充実等が必要な火山我が国の活火山は、プレートの境界(海溝)にほぼ平行に分布している。これは、大陸プレートの下に沈み込んだ海洋プレートから分離した水のはたらきにより、上部マントルの一部が融けてマグマが発生・上昇し、一旦マグマ溜りに蓄えられるなどしてから地表に噴出して火山を形成するためである(図1)。

 我が国における中世以降の大規模噴火の歴史をみると、東北地方では活火山数の割に大規模噴火が少ないことや、有珠山や三宅島のように頻繁に噴火を繰り返す火山があるなどの傾向がわかる(図2)。

 火山が噴火すると、噴火現象(火砕流、溶岩流、噴石、火山ガス)や噴火に伴う現象(火山泥流、山体崩壊、火山性地震など)により、火山周辺の地域に大きな被害をもたらすことがあるほか、火山から離れた地域においても火山灰によるインフラ等への影響が懸念される(図3)。

 最近では、福徳岡ノ場海底火山の噴火によって発生した大量の軽石が太平洋沿岸各地に漂着したことや、日本から約8,000km離れたトンガの海底火山の大規模噴火によって日本沿岸で津波が観測された。

 我が国には多くの活火山があり、昔の火山活動が作り出した景観や、火山のまわりに存在する温泉、農作物を作るのに欠かせない良質な土壌など、我々に多くの恵みを与える一方で、時として甚大な被害をもたらすことを、改めて認識する必要がある。

もくじ

ページ番号 内容
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目次と特集について

001

JICE レポート41号について 

●一般財団法人国土技術研究センター 業務執行理事 川ア茂信

002

研究報告

気候変動を考慮した新たな治水計画へのパラダイムシフト

●河川政策グループ 主席研究員 岡部 真人

●河川政策グループ 首席研究員 田村 善昭

●河川政策グループ 首席研究員 柳澤 修

006

要配慮者利用施設の避難の実効性確保に関する取組〜あらゆる関係者が協働して取り組む「流域治水」の実効性を高める措置〜

●河川政策グループ 首席研究員 朝日向 猛

●河川政策グループ 研究員 白井 克哉

●河川政策グループ 研究員 邱 中睿

010

道路舗装の予防保全の実現に向けた舗装データベースの活用

●道路政策グループ 上席主任研究員 岸田 真

●道路政策グループ 主席研究員 青木 賢司

●道路政策グループ 主席研究員 沖津 太朗

●道路政策グループ 主席研究員 日當 卓也

●道路政策グループ 総括(研究主幹) 牧野 浩志

014

重要物流道路のサービス水準と評価指標の検討

●道路政策グループ 上席主任研究員 丸山 大輔

●道路政策グループ 副総括(首席研究員) 乙守 和人

●道路政策グループ 総括(研究主幹) 牧野 浩志

●元 道路政策グループ 首席研究員 中村 滋

018

エリアマネジメントによる公共空間の利活用の成果と今後の展望〜渋谷駅周辺の社会実験を踏まえて〜

●都市・住宅・地域政策グループ 首席研究員 佐々木 正

●都市・住宅・地域政策グループ 総括(研究主幹) 牧野 浩志

022

インフラ建設分野の低炭素化に向けた我が国の現状と今後の展望

●技術・調達政策グループ 研究員 白井 隆裕

●技術・調達政策グループ 研究員 渡辺 健太

●技術・調達政策グループ 副総括(研究主幹) 小宮 朋弓

●元 技術・調達政策グループ 研究員 井川 友裕

028

生産性向上等に資する革新的技術の導入・活用のための課題と方策

●技術・調達政策グループ 上席主任研究員 高橋 千明

●技術・調達政策グループ 技術参事役 川崎 浩之

●技術・調達政策グループ 上席主任研究員 福田 健

●元・技術・調達政策 グループ 主席研究員 杉村 元

●元・技術・調達政策 グループ 主席研究員 我有 一也

032

国土政策研究所 講演会

社会実態を踏まえた新たな視点での防災体制づくり

●危機管理教育研究所 代表・危機管理アドバイザー 国崎 信江氏

046

トピックス

粘り強い堤防に向けたJICEの取り組みについて

●河川政策グループ 副総括 佐古 俊介

●河川政策グループ 主任研究員 味方 圭哉

046

事業紹介・事業報告

JICE研究開発助成について

●情報・企画部 研究員 浅賀 久美子