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津波の河川遡上解析手法を活用した防災対策検討の進め方

掲載日時:2009/07/14

はじめに

 近年、中央防災会議などにおいて「東海地震」、「東南海地震」、「南海地震」、「日本海溝地震」、「宮城県沖地震」等によって発生する地震被害が予測・公表され、併せて上記地震に起因する沿岸各地での津波高も予測・公表されている。 これを受け関係各地では、沿岸での津波防災計画を立案し、可能なものから順次対策が行われつつあるものの、津波の河川遡上を考慮した防災計画を策定している河川はごくわずかである。

 しかしながら、過去には津波の河川遡上により甚大な被害が引き起こされた事例もあり、近い将来、高い確率で発生が予測されている大規模地震に備え、沿岸のみならず個別河川においても津波防災計画を策定し、然るべき対策を実施する必要がある。

 これまで、津波の河川遡上については、この現象を解明するための十分な記録や資料が蓄積されていなかったこともあり、標準的な解析手法が確立されていなかったが、JICEでは、この解析手法について調査・検討を行い、平成19年5月に「津波の河川遡上解析の手引き(案)」として作成した。

 本技術資料は、この手引き(案)の他、JICEが実施してきた河川構造物における耐震対策計画の検討や河川における津波防災計画の検討などの諸業務を通じて得られた知見を再整理し、津波防災計画を立案する際に参考となる「津波の河川遡上解析手法を活用した防災対策検討の進め方」としてとりまとめたものである。

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