受賞者の声
第17回国土技術開発賞
入賞 高効率化・低コスト化・高精度化を実現する流量算出法 技術開発者 二瓶泰雄 受賞コメント
第17回国土技術開発賞 | 入賞 高効率化・低コスト化・高精度化を実現する流量算出法 |
技術開発者 | 東京理科大学 氏名:二瓶泰雄 |
受賞にあたって
本技術に関して表彰して頂き,誠にありがとうございます.“流量観測”に関する技術がこのような栄誉ある賞を頂くことができるとは,隔世の感があります.
我が国の流量観測の基礎は戦後直後に体系化されたもので現在でも継続されていますが,検討・更新すべき技術が随所に見られます.私を含む東京理科大学理工学部土木工学科水理研究室のメンバーは,今回のDIEX法以外にも,従来の流量観測方法の精度検証や適用範囲,精度向上策の提案など様々な流量観測研究を10年以上取り組んでいます.これまでの流量観測方法を総合的・多角的に見直し,それに代わる新たな流量観測技術の開発に取り組んできた結果が,今回の賞に結びついたものと思います.
今回のDIEX法を含む流量観測研究は,東京理科大学理工学部土木工学科水理研究室の卒業生が実施しました.特に,卒業生の故木水啓さんにはDIEX法の基礎部分の開発を,原田靖生さんや岩本演崇さん,御厨純さん,根岸大介さん,中村友洋さんには江戸川や隅田川などにおけるモニタリング研究をそれぞれ進めて頂きました.また,関係する河川管理者の皆様には調査場所を提供して頂きました.本賞の肝であるDIEX法の実用化には,パシフィックコンサルタンツ鰍ノよるところが非常に大きいです.特に,同社所属で,かつ,東京理科大学水理研究室の卒業生である柏田仁さん,山ア裕介さんのおかげで,DIEX法の技術が発展し,世の中に浸透していきました.東京理科大学URA・岡本あけみさんには,DIEX法を世に広める上で多くのご助力を頂きました.最後に,このような研究ができるのも妻・里美,長女・結帆の支えがあったおかげです.ここに,これまで関係した全ての皆様に謝意を申し上げます.
受賞後の動き
本技術の考え方は流量算出に限りませんので,様々な水理解析に応用できるように鋭意検討する予定です.また,国内外の流量観測ツールの一つとして標準化できるように準備しております.