JICE 一般財団法人国土技術研究センター

受賞者の声

建設分野の新技術への挑戦

第17回国土技術開発賞

優秀賞 セグメントを用いたシールドトンネルの地中拡幅工法 技術開発者 井上隆広 受賞コメント

第17回国土技術開発賞 優秀賞 セグメントを用いたシールドトンネルの地中拡幅工法
技術開発者 株式会社安藤・間  氏名:井上隆広

受賞にあたって

去る三月、開通して間もない品川線を初めて走行しました。大橋連結路分岐合流部の通過に要したのは、たったの十秒間。しかし、この瞬く間に、ここに至る約八年間の道のりに思いを馳せ、関係した全ての方々への感謝の気持ちが溢れ出しました。そのうえ、国土技術開発賞・優秀賞という栄誉に浴し、エンジニアとしてこの上ない喜びを感じています。

今回のプロジェクトは、過去に例のない非常に難易度の高い工事に対して、まさに現場力で新しい技術の実現を成し得たと自負しています。初め現場は「そんなの無理だよ」との反応。しかし、議論と試行錯誤を重ねるうちに、やがて「できるはずだ、どうしたらできるか」に変わって行き、ついに成し遂げました。

このたびは誠にありがとうございました。関係各位に、重ねてお礼申し上げます。

受賞後の動き

今後も道路トンネルの分岐合流部や鉄道トンネルの地下駅など、シールド工法を主体とする大深度地下空間の開発が求められています。本プロジェクトで培った経験を活かして、さらなる難条件に対応可能な技術開発に挑戦し続けて行きたいと思います。