受賞技術概要
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第11回国土技術開発賞
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- 第11回国土技術開発賞
優秀賞(国土交通大臣表彰)
台形CSGダム技術 (第11回国土技術開発賞 優秀賞)
応募技術名称 | 台形CSGダム技術 |
副題 | 世界に誇れる「環境に優しく建設コストの低減を達成した新型式ダム技術」 |
応募者名 | (財)ダム技術センター (独)土木研究所 |
技術開発者 | 〔(財)ダム技術センター〕藤澤 侃彦・樋口 淳美・吉田 等※ 〔(株)アイ・エヌ・エー〕鈴木 孝雄 〔アイドールエンジニヤリング(株)〕柳澤 得寿 〔(株)ドーコン〕前田 研治 〔山口大学〕川崎 秀明※※ 〔(独)土木研究所〕山口 嘉一 ※応募時は(独)土木研究所に所属 ※※応募時は国土交通省国土技術政策総合研究所に所属 |
技術の概要
1.技術開発の背景及び契機
2.技術の内容
CSGのコストは低いが、コンクリートと同等の強度を望むことはできない。一方、台形形状のダムは、直角三角形形状のコンクリートダムに比較して、必要強度が相当小さくてすむことから、CSGを台形形状のダムに適用することにより、コスト縮減や環境負荷の低減を可能とするダム型式が可能と考え、「台形CSGダム」の技術開発を行ったものである。台形CSGダムについては、有限要素解析を基本とした全く新しい堤体設計法を開発し、併せて従来のフィルダム、コンクリートダムと同等の安全性を有することを実証している。また、“ひし形理論”(図−2)による粒度と単位水量の2元管理を行い、“強度決定手法”と“品質管理手法”を開発、確立した。さらに、台形CSGダム施工に適した混合設備構成などを確立した(図−3)。
3.技術の効果
●ダムの築造に係るトータルコストを縮減できることを、13のダムの検討において確認した。ダムの諸条件による違いがあるが、●ダム本体に係る工事費で25%程度のコスト縮減が可能となった例もある。
●工期の短縮が可能となり、それに伴うコスト縮減とダム効用の早期発揮が可能となる。
●面状工法であり、段差が少ないことから施工の安全性が確保される。
●コンクリートダムに比べて基礎岩盤の必要強度を低減できるため、掘削範囲、法面面積を大幅に低減することができる。
●堤体材料採取による地形改変範囲を縮小すること(環境保全)が可能である。
●洪水吐きを堤体に設置することが可能であり、近傍地山への洪水吐き設置に伴う地形改変が生じない(環境保全)。
4.技術の適用範囲等
●ダム本体(堤体形状として台形ダムを採用、主要材料としてCSGを用い、CSG工法で施工:堤高100m級の計画あり)及びダム本体に準じた構造物(ダム工事のための仮締切、貯水池内に設置される貯砂ダム、地すべり対策工等:特段の制約条件なし)
●強度担保、品質管理手法を要する、盛土を主体とする道路、河川分野での全ての永久構造物
5.技術の適用実績
大保ダム沢処理工(写真−1)、平成15年4月〜平成16年4月 他3件