JICEの立ち位置
J JICEの今
ミッションと活動領域
「JICEは、安全で快適な暮らしと国土の実現を目指す政策提言集団」です。我々は、「優れた調査・研究成果を提供することで国土交通行政を先導・補完し、よりよい社会と国土の実現に貢献する」ことを使命としています。
JICEは、国土に関わる政策の立案支援を主たる活動領域としています。具体には、審議会の運営支援、先進事例や政策の整理に始まって、実施に必要となる基準類の整備、技術開発など行政の川上領域に強みを発揮しています。逆に、「トンネル会社的なものは必要ない」との信念から、民間コンサルタントが得意とする、個別プロジェクトの計画・設計など実施段階には進出しません。
「次期コア」と「現コア」
かつて、JICEは頼りになる「政策のゆりかご」でした。多くの政策は皆、初期のアイデア段階において、JICEなどの会議室で大学や民間の有識者と一緒に勉強し、厳しい議論を経て生き残ったものが、審議会にかけられていました。JICEでは、政策として認知された領域を「現コア」(現主力政策領域)と呼んで成果を上げる一方、かつてのような「審議会未満」の領域を「次期コア」(次期主力政策領域)と呼称していて、産官学の力を結集して、自主研究を活用して開拓していきたいと考えています。
3つの領域
JICEは3つの領域で成果を上げたいと考えています。
一つは「事業」です。JICEの持つ高度な技術力と総合力を活かして受託研究の品質を高め、常に研鑽を怠らず、受託事業の完成度に反映させます。このため、時代の先端のいくOA投資や高い生産性を実現します。
二つ目は「社会」です。JICEの存在意義を見据え、自主研究を通じて産官学の知恵を集め、次期コアを開拓していきます。
三つ目は「人」です。産官学の人財ネットワークはJICEのクリエイティビティの源泉です。JICE内研修会や国土政策研究所講演会などを通じて人財のリスキリングと働き方改善による幸せを実現します。
![]() 図-1 JICEの活動範囲 |
![]() 図-2 JICEのミッション |
K JICEのこれから
50周年プロジェクト
JICEは2023年6月30日に創立50周年を迎え、「JICE50周年プロジェクト」を進めました。JICEは、50周年を一過性の会社主体祝賀行事(自己肯定)ではなく、1年間のプロジェクト企画とし、全員参加により、振り返りから未来の立ち位置の確認(自己変革)を行いました。
プロジェクトは、JICEの文化である全員経営スタイルで行いました。初めに「わいがやの日」としてワークショップを開催し、役員・職員から90件を超えるアイデアを集めました。これに対して、「どのアイデアを実現してほしいか」ではなく、「どのアイデアを実現するためならば、自分が汗をかいてもいいか」という投票を行い、賛同者を得てチームが生まれ、すでに10を超えるアイデアが実現しています。
50周年の総括
1年のプロジェクトを経た総括として、50周年プロジェクトから生み出されたものは、大きく3つあると総括しています。
一つは「総論/哲学」というべきもの。JICEの立ち位置や役割が自覚され、業務の品質も向上しています。
二つ目は「各論/横串による進取の取り組み」。先に挙げたような個別のプロジェクトが今も続いていて、こうした通常の組織を超えた活動を「UNIT(仮称)」として位置づけようとしています。
そして三つ目が「大切にしたい企業文化・風土」です。もともと、全員経営はJICEの哲学でしたが、実践のレベルに達したと思います。わいがやなどによるボトムアップの気風が強化され、多様な出身の人々が遠慮なくプロセスの改善を言い出せるようになっています。
JICEのこれから
JICEは1973年(昭和48年)6月の設立以来、いい時代も厳しい時代も経験しました。一般財団法人に転換し、やっと2019年からわずかな黒字に転換し、中期経営計画を立てるなど仕組みを整え、近年、先を考えられるフェーズに入りました。まだ、ほんの少し水面に顔を出しただけで、とても安心できるレベルではありませんが、少し経営が安定し、将来を考えられるようになりました。
JICEは、今後、「国土の政策を通じて元気を生み出す」政策提言集団になれるよう、技術を磨いてまいります。皆様のご支援とご指導をよろしくお願いいたします。
50周年プロジェクトの主なものを以下に紹介します。
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- No.001は「フレックスランチタイム」(昼の休憩時間の弾力的運用)。プロジェクト企画の後も定着しています。
- No.004は「職員写真品質向上プロジェクト」(プロ並みのポートレート写真が撮れるミニ写真スタジオ設置)。今ではHPや論文に掲載される全員の写真が、品質の高い写真になっています。
- No.005は「幹部会の開催曜日変更」(幹部会を月曜日から火曜日に変更)。単身赴任者への配慮や休暇取得を促進しています。
- No.006は「出向者のプレゼンス向上プロジェクト」(民間出向元幹部とJICEの意見交換会)。有意義なものとして引き続き進行中です。
- N0.007は「ファクトブック製作プロジェクト」(JICEに関して職員が知っておくべき、あるいは話せるようにしておくべき10程度のファクトを、分かりやすい言葉でまとめるプロジェクト)。設立経緯、沿革、プロジェクトX、存在意義、ビジネスモデルなどをまとめました。この一連のページはファクトブックの成果です。。
- No.008は「若手イノベーションチームの結成」(出向者を含む社内の若手が業務効率化や政策を提言する新ユニット)。JICEの活力を象徴しています。
- No.009は「変わろうプロジェクト」(産官から多くの出向者がいるJICEならではの気づきプロジェクト)。新鮮な目で資格や人事などの制度を考えています。
- そのほか、希望の部署にフリーアドレスを導入したり、業務の様式を改善したり、番外としてはテニス・ゴルフ・ハイキングの有志活動も始動しています。