| JICEの特色 |
<JICEの特色 もくじ>
国土の利用や整備・保全、災害の防止等を目的とした先駆的な調査研究
■川と地域

[近年の重点調査研究]
公共事業費の長期的な減少、地球温暖化に伴う気候変動の顕在化、価値観の多様化に伴う河川・海岸行政へのニーズの多様化などの最近の状況に照らし、安全で安心できる社会の構築に貢献すべく、公益法人の有する中立性、客観性、継続性という特性を活かして、河川、海岸、災害対策等の治水及び防災に関わる根幹的な技術分野の調査研究に取り組んでいます。
この分野は、河川政策グループが担当しています。
治水関係社会資本のあり方
地球規模の気候変動による海面上昇、雨の降り方の変化による洪水の激甚化、渇水の頻発など水害リスクの増大が懸念されていますが、治水事業を取り巻く状況には厳しいものがあることから、例えば土地利用形態の工夫や治水施設と下水道施設との有機的な連携など、治水施設のみに頼らない被害の最小化を目指した効率的な治水対策のあり方等について検討していくことが重要なテーマのひとつとなっています。
河川管理施設等に関する信頼性の確保
地域により異なる自然条件等のため、河川技術は経験則によらざるを得ない側面を有しています。河川技術の向上のためには、被災実態等の多くの経験やそこから得られる知見を体系的かつ一元的に蓄積していくことが不可欠であることから、汎用性を有する基準類の作成等による技術の標準化、全国的に普及・活用されることを念頭に置いた新技術の開発等に関する調査研究を重点的に実施しています。
円滑な計画作成を支援する技術の向上
行政側の説明責任を求める声の高まり、河川へのニーズの多様化等を反映して、河川整備計画や流域水害対策計画等の治水計画の立案に当たって社会から要求される技術水準は年々高まっています。円滑な計画作成を支援する観点から、水理水文解析、治水事業評価、ダムの地質調査・評価等の諸分野における技術の標準化、新技術の開発等に関する調査研究を行っています。
総合的な防災対策・危機管理対策のあり方
災害対応や危機管理対策は、治水施設の整備等による「防災」の観点のみならず、正確かつ迅速な情報提供、円滑な避難等のソフト対策、まちづくりにおける対策等による「減災」の観点もあわせ、総合的な取り組みが求められます。これまでに蓄積してきた様々な災害への対応策等のノウハウを活用しながら、大規模災害時における総合的な減災対策及びそれに必要な技術開発・技術管理等に関する調査研究を実施しています
■道と暮らし

我が国の競争力・成長力の確保、地域の自立と活力の強化、安全安心の確保、環境の保全と豊かな生活環境の創造、既存高速道路ネットワークの有効活用・機能強化を目指し、これらに資する道路政策に関する調査研究に取り組んでいます。
この分野は、道路政策グループが担当しています。
[近年の重点調査研究]
新たな道路施策の展開に関する調査研究
道路構造令は、地域の実情に応じた柔軟な運用が可能な制度となっていますが、一方で規定が画一的であり、過大な道路整備の原因になっていると指摘もあります。そこで、地方自治体を対象とした実態調査を行い、道路構造令に関する地域から見た課題を把握し、地域の実情に柔軟に対応できる運用のあり方を検討しています。
道路行政マネジメントに関する調査研究
国土交通省が毎年度実施する道路行政マネジメントについて、JICEでは現場レベルにおける推進として、長野県と静岡県が公表する平成19年度の道路施策の取り組みを評価する達成度報告書と平成20年度の業績計画書の改善検討を行いました。 また、新しい道路行政マネジメントの実践に関する調査研究も始まっています。道路の課題を客観的データにより把握・公表し、パブリックコメントによる民意を踏まえながら最適な対策を講じていこうとする試みで、国民のニーズにきめ細かく対応していくために必要なマネジメントシステムについて検討を行っています。
有料道路施策に関する調査研究
有料道路の料金施策について、JICEでは各地の高速道路での社会実験を通じて、道路の利用実態の分析・評価、アンケート調査による利用者意識の分析・評価、料金割引による交通動向の分析・評価、一般道路の渋滞緩和や沿道環境改善に関する効果の分析・評価等を行っています。また、スマートインターチェンジにおける現況利用状況の把握、利用促進策の検討・実施・検証等に関する調査研究も行っています。
生活環境の改善に関する調査研究
市民が参加する社会実験の更なる推進を図るため、平成11年度から19年度までに社会実験に取り組んだ実験テーマについて、効果の整理を行い、施策への反映状況の検証を行っています。
また、安全で快適な自転車走行空間整備への取り組みが各地で進められていることを受け、自転車通行環境の整備の必要性、実現性を道路構造や交通実態、事故発生の状況や周辺土地利用により評価し、整備優先順位を設定する手法について検討しています。
さらに、地域の交通安全対策や歩行空間のバリアフリー化、快適性の向上を目的とした施策である「くらしのみちゾーン」に関する調査研究、局所的な大気汚染が発生している交差点における汚染物質除去、汚染低減に関する調査研究を実施しています。
■ITS(高度道路交通システム)

ITS(高度道路交通システム:Intelligent Transport Systems)技術を用い、安全・円滑・快適な道路交通と良好な環境をつくり、新たな地域社会を創造するための調査研究を実施しています。
この分野は、道路政策グループが担当しています。
[近年の重点調査研究]
ITSの最新技術に関する動向調査
欧米におけるITSプロジェクトや要素技術としての通信技術に関する最新の動向等に関する調査を行い、今後のスマートウェイプロジェクトの展開の方向性や要素技術のITSへの適用の可能性等について提案を行っています。
ITSの展開支援に資する調査研究
効果的・効率的なITSの展開を支援するために、ITSの導入事例やその効果等について、定期的に情報を収集し蓄積しています。これらについては、JICEホームページ等を通じて紹介しています。
道路のユニバーサルデザインを目指した調査研究
バリアフリー新法(平成18年6月公布)を受け、平成18年12月に施行された「移動等円滑化のために必要な道路の構造に関する基準を定める省令」を遵守し、より望ましいユニバーサルデザインの考え方に基づいた整備を目指した調査・研究を行っています。
二層の広域圏を支える総合的な交通体系に関する調査研究
今後の地域づくりに際し、圏域の考え方、機能分担と相互補完に基づく対応の重要性を踏まえて、将来を展望し、『二層の広域圏』の形成に向けて、多面的な検討を行っています。
■まちづくり

少子高齢化の一層の進展、人口減少社会の到来、中心市街地の空洞化、地球環境問題の高まり、厳しい財政制約等、都市や地域を取り巻く情勢は大きく変化しつつあります。これら課題に対応するための都市政策、地域政策、交通政策に関する調査・研究を実施しています。
この分野は、都市・住宅・地域政策グループが担当しています。
[近年の重点調査研究]
中心市街地活性化、地域再生に関する調査研究
中心市街地の空洞化は、わが国の地方都市に共通する問題です。JICEでは、地方都市の置かれた現状と課題、問題の分析を踏まえ、中心市街地活性化基本計画策定や推進体制のあり方、まちづくり会社の活用方策、中心市街地活性化制度についての調査・研究を行っています。特に、中心市街地における民間主体のまちづくり(エリアマネジメント)の事例収集、分析、今後のあり方等に関する検討、空き地、空きビルの再生のあり方に関する検討を重点的に実施しています。
都市交通施策に関する調査研究
鉄道駅からバス等の公共交通機関への乗換、目的地への円滑な歩行等を勘案した利便性の高いまちづくりをめざした研究を実施しています。特に近年は、都市内の円滑な道路交通の阻害要因となっている路上駐車や開かずの踏切等に対応するため、自動二輪車の駐車対策のあり方や踏切渋滞情報の提供、駅構内通路利用など開かずの踏切対策のあり方の検討を実施しています。
まちづくり計画策定に関する調査研究
都市再生モデル調査地区など、先進的なまちづくり事例の調査・研究により、多様な主体との連携や、地域資源を活用した地域づくりに関する知見を蓄積するとともに、都市計画マスタープラン作成における住民の意見集約の先進事例における取組・課題等を整理した情報集(データベース)の構築を行っています。
こうしたノウハウを生かし、地方公共団体等のまちづくりを支援するため、都市計画マスタープランの策定、個別エリアや特定のプロジェクトに関するマスタープラン作成等の調査を行っています。
総合的なまちづくり事業の評価・改善に関する調査研究
都市内の公共事業は、複数事業の地理的、時間的集中実施や、有機的連携が効果を上げるポイントです。 個性あふれるまちづくりの推進を目的に平成16年度に創設された「まちづくり交付金」について、事前評価及び事後評価手法に関する調査を実施し、事業効果を検証する手法など、個別地区を支援する調査や、「まちづくり交付金」の政策評価等の検討を行っています。
■住まいと暮らし

少子高齢社会、人口減少社会、地球環境問題等への対応や災害等から安全で安心できる住宅市街地の形成等に貢献すべく、住宅・建築、住宅市街地等に関する調査研究を実施しています。
この分野は、都市・住宅・地域政策グループが担当しています。
[近年の重点調査研究]
少子高齢社会に対応した生活空間の環境整備に関する調査研究
高齢者や障害者ばかりでなく誰もが安心で快適な生活ができるユニバーサルデザインの視点から、建築物に係る整備指針の策定、知的障害者等に対応した施設整備・人的対応方策など、少子高齢社会に対応した地域活性化も意識した高齢者等の福祉の増進に寄与する生活空間の環境整備に関する調査研究を行っています。
安全で安心できるまちづくりに関する調査研究
災害の防止に寄与する防災まちづくりの総合的な推進のため、都市全域から街区レベルに至る防災性の評価や災害に強いまちの構築、新たな整備手法を活用した防災上の危険度の高い密集市街地の改善・整備、官民連携による災害時拠点の整備等に関する調査研究を行っています。
人口減少社会に対応した都市再生、環境に係るすまい・まちづくりに関する調査研究
人口減少社会が及ぼす都市構造や生活環境の変化等に対応した土地利用制度等に関する調査・研究を行っています。また、低炭素型街づくりなどの地球環境問題や自然環境の保全等に対応したまちづくりに関する調査研究を行っています。
地域特性に対応した住宅・宅地整備、景観形成に関する調査研究
地域社会の健全な発展に寄与し、地域の特性や経済社会状況の変化に対応した住宅・宅地整備のため、街なか居住や中心市街地の活性化、郊外住宅地の再生問題などについて調査研究を行っています。
■建設技術・マネジメント

社会資本整備における品質確保や技術力の向上、ライフサイクルコスト等も含めた総合的なコスト縮減などの社会資本整備の執行に関する調査研究、並びに将来を見すえた社会資本整備や土木分野の技術開発促進等の観点からの土木技術の開発促進・普及に関する調査研究を行っています。
この分野は、技術・調達政策グループが担当しています。
[近年の重点調査研究]
建設生産システムの改善に関する行政支援
「国土交通省直轄事業の建設政策システムにおける発注者責任に関する懇談会」に関して建設生産システムの改善策の立案、「公共工事における総合評価方式活用検討委員会」に関して総合評価方式の検討等の支援を実施しています。また、実際の大規模工事の発注に際しての施工技術の評価基準や評価方法についての検討を実施しています。
新しいシステム導入に関する検討取り組みの支援
インスペクター制度、CM方式等の新しい事業管理システム、設計施工一括発注方式等の導入等の新しい公共調達に関する検討支援を実施しています。また、河川・道路分野では本格的な実施事例がないPFI事業について、導入に当たっての隘路及び導入方策についての検討等を実施しています。
公共工事の諸経費分析及び積算基準の構築支援等
公共工事の諸経費等の費用分析を行うとともに継続的な工事費用の分析から得た知見を核として、低入札問題、不落・不調問題の発生状況や要因の分析、低入札価格防止対策(対象とする入札額の基準作り等)など、緊急に実施する必要がある施策立案を支援しています。また、ユニットプライス方式の導入等に関する諸経費等部分の新たな積算基準の検討を実施しています。
技術基本計画の改定及び関連施策立案の支援
平成20年度からの技術基本計画で位置づけられた施策の具体化に関する検討を実施しています。特に、技術開発工事一体型調達方式についての制度設計検討を行っています。また、国土交通省の技術研究開発に係る諸施策の実施を支援しています。
