JICE 一般財団法人国土技術研究センター

JICEレポート

JICE REPORT 第36号

表紙

表紙は、高潮を防いでいる大阪府の木津川水門の様子である。
 室戸台風(1934年)やジェーン台風(1950年)および第2室戸台風(1961年)等で多大な被害を受けた大阪府では、1965年に当時最大規模で国内に上陸した伊勢湾台風(1959年)の規模を想定した「大阪高潮対策恒久計画」が策定され、木津川水門、安治川水門、尻無川水門の3大水門をはじめとする防潮水門が整備された。 
 関西国際空港などに多大な被害をもたらした、2018年の台風21号において、大阪湾ではこれまでの第2室戸台風(1961年)来襲時の最高潮位を超過したが、水門によって大阪市内側への高潮の侵入を防いだ。
 第2室戸台風では約13万戸が浸水したが、その後の海岸・河川堤防、水門の整備や適切な維持管理(計約1,500億円)により、市街地への高潮浸水を完全に防止した。被害防止の効果は約17兆円と推定されている。

もくじ

ページ番号 内容
001

年頭所感

令和2年の新年を迎えて

●一般財団法人国土技術研究センター 理事長 甲村 謙友

003

特集

気候変動を踏まえた社会資本整備のあり方

●河川政策グループ 研究主幹 総括 伊藤 和久

004

気候と社会の変化に対応できる治水

●国立研究開発法人土木研究所
 水災害・リスクマネジメント 国際センター センター長  小池 俊雄 氏

022

水関連分野における気候変動への対策の動向

●河川政策グループ 研究主幹 副総括 岡安 徹也

●河川政策グループ 研究主幹 副総括 飯野 光則

●河川政策グループ 首席研究員 柳澤 修

●河川政策グループ 首席研究員 酒井 義尚

●河川政策グループ 主任研究員 岡部 真人

●河川政策グループ 研究員 白井 佑季

028

発災後の緊急交通監視体制の構築

●道路政策グループ 研究主幹 総括 前田 陽一

●道路政策グループ 主席研究員 青木 賢司

032

気候変動に対応したまちづくりに向けて

●河川政策グループ 都市・防災チームリーダー 首席研究員 朝日向 猛
(併任:都市・住宅・地域政策グループ)

040

建設現場での熱中症対策について

●技術・調達政策グループ 首席研究員 大場 敦史

●技術・調達政策グループ 主席研究員 中井 潤一

044

国土政策研究所 講演会

衛星降水観測とデータの利用

●JAXA 第一宇宙技術部門 地球観測研究センター 沖 理子 氏

056

日韓セミナー特別講演

社会・経済システムのイノベーションと国土政策

●筑波大学名誉教授・特命教授 石田 東生 氏

070

調査・研究報告

令和元年8月豪雨災害調査報告

●河川政策グループ 首席研究員 佐古 俊介

●河川政策グループ 上席主任研究員 曽田 英揮

●河川政策グループ 主席研究員 塚原 悌信

●河川政策グループ 主席研究員 山上 啓介

074

事業紹介・事業報告

第33回 技術研究発表会の報告

●情報・企画部 研究員 白尾 仁知

076

国土技術開発賞

●情報・企画部 技術参事役 田邊 輝行

080

建設技術審査証明事業について

●技術・調達政策グループ 上席主任研究員 森 博之

085

国際交流 ・ 海外調査報告

第30回 日・韓建設技術セミナー開催報告

●情報・企画部 研究員 白尾 仁知
●道路政策グループ 上席主任研究員 丸山 大輔
●技術・調達政策グループ 上席主任研究員 福田 健

089

JICEからのお知らせ