JICE 一般財団法人国土技術研究センター

受賞者の声

建設分野の新技術への挑戦

第16回国土技術開発賞

地域貢献技術賞 スチールグリットによる循環式ブラスト工法 技術開発者 山田博文 受賞コメント

第16回国土技術開発賞 地域貢献技術賞 スチールグリットによる循環式ブラスト工法
技術開発者 山田塗装(株) 山田 博文

受賞にあたって

この度は、大変栄誉ある国土技術開発賞『地域貢献技術賞・国土交通大臣賞』を頂き身に余る光栄に存じます。建設事業に関する唯一の技術開発賞に弊社のような中小零細企業がこの様な誉れを頂戴することができるとは夢にも思いませんでした。私の好きな言葉が、「人生に不可能は無い、不可能を誰が決めるのだ」なのです。真にこの受賞が言葉の通りで有ると確信した次第です。弊社は、鉄の街(愛知県東海市)にて、創業以来45年「鉄は錆びる、だから守る」をテーマに製鉄プラントや鋼道路橋また国内外の原子力発電所における原子炉圧力容器・の重防食塗装を営んでまいりました。特に重防食塗装に欠かすことのできない第一種ケレン(ブラスト法)に力を注いでまいりました。多くの工事を進める中、重大な疑問にぶつかりました、それは「廃棄物」です。一種ケレンを行う度に膨大な廃棄物が発生してしまいます。何とか削減する事が出来ないかと試行錯誤を繰り返し、ようやく現在の循環式エコクリーンブラスト工法が完成しました。開発に当っては多くの社員さんに支えられ、また多くの方々のご指導・ご支援を頂きながらの苦難の道のりではありましたが、現在は数多くの国土交通省直轄工事で新技術活用システムにおいて発注者指定型として採用を頂いております。また今回の受賞を糧に更なる『環境負荷低減工法』にチャレンジをする所存であります。

受賞後の動き

今後は、全国への普及を目指し、既に設立をしている『循環式エコクリーンブラスト工法研究会』を磐石な組織とし、会員数の増強と会員相互の研鑽をはかり、社会基盤の長寿命化における予防保全と低炭素社会に貢献できるよう努力してまいります。