JICE 一般財団法人国土技術研究センター

災害調査報告

平成19年 新潟県中越沖地震被害調査(道路・その他)

調査箇所

1)道の駅(3ヶ所) 風の丘米山西山ふるさと公苑国上(くがみ)
2)避難所(2ヶ所) 高田コミュニティセンター柏崎市立瑞穂中学校
3)柏崎市災害対策本部   柏崎市役所
4)その他一般家屋被災状況道路被災状況(一般道路)道路被災状況(高速道路)その他

平成19年新潟県中越沖地震被害調査(道路・その他)その他 道路被災状況(高速道路) 道路被災状況(一般道路) 一般家屋被災状況 風の丘米山 柏崎市役所 柏崎市立瑞穂中学校 西山ふるさと公苑 国上(くがみ) 高田コミュニティセンター

注)図中の赤字は「道の駅」、青字は「避難所」、黒字は「柏崎市災害対策本部」、緑字は「その他」を示す。(基図出典:マピオン)

2. 調査結果

道の駅(3ヶ所)
風の丘米山

路線名:国道8号
所在地:柏崎市大字青海川175-1
管理主体:柏崎市

  • 柏崎市中心部に最も近い道の駅
  • 地震被害のため休館となっていた。
  • 水道、電気なし。トイレ使用不可。
西山ふるさと公苑

路線名:国道116号
所在地:柏崎市西山町坂田717-4(旧西山町)
管理主体:柏崎市(旧西山町)

  • 北陸自動車道西山IC直近にある道の駅
  • 地震災害のため、休館となっていた。
  • 水道、電気なし。トイレ使用不可。
  • 敷地内の駐車場。舗装には多くの亀裂が入っている。
  • 電波の届き易い小高い丘に立地しているため、物流情報の中継基地として自衛隊車両が駐在していた。
国上(くがみ)

路線名:主要地方道新潟寺泊線
所在地:燕市国上5866-1(旧分水町)
管理主体:燕市(旧分水町)

  • 大河津分水路の近傍にある道の駅
  • 地震の被害影響なし
  • 通常通り営業中
  • 道の駅のインフォメーションセンター横に設置された「中越沖地震情報」のコーナー
避難所(2ヶ所)
高田コミュニティセンター

所在地:柏崎市新道3388

  • 自衛隊による水の配給
  • 7月18日(水)午後2時半ころ、「本日、東北電力が復旧するので、自宅で待機してください。」との音声放送が流れた。
  • 避難所の体育館
  • 水道、電気なし。仮設トイレが設置されている。
  • 自衛隊による炊き出し
柏崎市立瑞穂中学校

所在地:柏崎市小金町2-11

  • 災害時避難所に指定されている。
  • 水道、電気なし。
  • 国土交通省北陸地方整備局の災害復旧車両(照明車)が待機している。
  • 正面が避難所の体育館。仮設トイレが設置されている。
  • 自衛隊による水の配給
柏崎市災害対策本部
柏崎市役所

所在地:柏崎市中央町5番50号

  • 柏崎市災害対策本部の市役所全景
  • 国土交通省等災害復旧車両、テレビ等報道車両など
  • 市役所も断水のためトイレ使用禁止。仮設トイレを使用している。
  • 電気は復旧していた。
  • 救援物資の受け入れ、及び配送の基地となっていた。
  • ボランティアの方々が多い。
  • 配送は自衛隊車両とボランティア車両で行っていた。
  • 次々に届く救援物資
  • パンには、消費期限日のタグが貼られ、管理されていた。
  • 市役所内に設けられた柏崎市災害対策本部
  • 市役所内の「被災建築物応急危険度判定」を行う拠点
  • ボランティアの方々が多い。
その他

一般家屋被災状況

  • 一般家屋の被災は、古い瓦ぶきの木造家屋、一階部分に開口が大きい家屋に多い。
  • 応急復旧に2階屋根の合掌部にブルーシートを張っている家屋が多い。
  • 倒壊しているブロック塀は多い。

道路被災状況(一般道路)

  • 通行止めの道路は少なく、ほとんどが被災しながらも通行はできるようになっていた。
  • 道路の亀裂、段差、マンホールの浮き上がり、陥没などは、すり付け舗装やカラーコーン、注意喚起看板等で応急対応していた。
  • 鯖石川に架かる開運橋の大型ゴム支承は、8cm変位しながら地震を吸収していた。

  • 開運橋路面段差は砕石ですり付けられていた

  • 8cm変位した開運橋の大型ゴム支承

道路被災状況(高速道路)

  • 7月18日の18時に復旧開通した。「段差あり」の注意喚起看板設置で片側一車線規制の50km制限であった。
  • 国道8号が長岡市大積千本町で通行止めのため、迂回路として北陸自動車道・能生〜関越自動車道・長岡間は無料で通行できることになった。

その他

  • コンビニには多くのペットボトルが店先に積まれるなど、食料品等物資の不足はない。
  • 被災により営業中止のガソリンスタンドがあった。営業中のガソリンスタンドでもガソリンが不足していて10リットルまでの給油制限をしていた。
  • 「被災建築物応急危険度判定」を行った調査済のシールが家屋に貼られていた。
  • ゴミ処理施設の煙突が地震の影響で折れ、操業停止となっていた。
  • 柏崎原子力発電所脇の国道352号でもクラックが見受けられた。
  • 復旧が待たれるJR越後線の鉄道線路