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助成・表彰・審査制度 / 国土技術開発賞

    • 第8回国土技術開発賞

入賞(選考委員会委員長表彰)

SCCW(Steel & Concrete Composite Wall)工法 (第8回国土技術開発賞 入賞)

応募技術名称SCCW(Steel & Concrete Composite Wall)工法
副題土留め壁芯材本体利用合成壁構築工法
応募者名清水建設(株) ※
技術開発者清水建設(株) 前 孝一
        吉武謙二

技術の概要

1.技術開発の背景及び契機

 現在,過密化している都市部の再開発事業に伴い,地下構造物に対する社会的ニーズは,【省スペース化】【空間の有効利用】【優れた耐震性能】【低廉なコスト】【環境負荷軽減】【MOTTAINAI】等が揚げられる.開発者は,これまで本体構造物構築後,残置(年間約10万t)されることが多い仮設の土留め壁の芯材(H型鋼)に着目し,新たにH型鋼を有効に利用するSCCW工法(土留め壁芯材本体利用合成壁構築工法)を開発した.

 SCCW工法は,仮設土留め壁の芯材(H型鋼)を本体構造物として有効に利用するものであり,構造物の薄壁化・省スペース化を実現すると同時に優れた耐震性能を有し,H型鋼残置の無駄を省き,さらにコンクリートや掘削土の減量が可能であり環境にも優しく,コストパフォーマンスの高い工法である.

2.技術の内容

 SCCW工法は,土留め壁芯材H型鋼とRC側壁および床版部の界面にシアコネクタ(頭付きスタッド等)を用いて一体化し,さらに隅角部に接合鉄筋を用いた合成壁を構築する工法である.また,高い止水性能を要求される構造物に対しては,H型鋼とRC部材の界面に防水材を設けることが可能である.以下に本工法の特徴を示す.

シアコネクタや接合鉄筋によりH形鋼とRC側壁・床版部を一体化した合成壁.(図−1)
H型鋼とRC側壁の合成構造であり,構造物の薄壁化(40%)が可能.(図−2)
コスト縮減が可能.(図−3)
防水工を施すことにより,高い止水性を確保することが可能.
使用する芯材を有効に利用することが可能.

3.技術の効果

1.H鋼とRC側壁の合成壁は,一体構造として機能する耐力並びに変形性能を有していることは,財団法人国土技術研究センターにおいて建設技術審査証明書を取得する際に,技術審査委員会により審査,証明された.
2.SCCW工法を採用することで,本体構造物のRC側壁の壁厚を40%薄壁化することを実現した.(新修繕ドック建設工事において,RC側壁の厚さを2.0mから1.2mへ低減)
3.仮設利用の従来工法と比較して,コストを5%縮減することを実現した.(新修繕ドック建設工事において,100m当りの施工費を5.34億円から5.07億円へ,全体工事費を約1億円縮減)

4.技術の適用範囲等

・対象構造物:
立坑や開削トンネル等(地下道路,地下通路,ドック,地下鉄,共同溝等)
用地制限や埋設物制限により省スペース化・地下空間の有効利用が要求される構造物
・標準適用構造:
芯材(H型鋼)建込み目標精度 1/200
適用深度 芯材深度⇒25m程度,内部掘削深度⇒15m程度
合成壁厚 土留め壁厚⇒φ550〜850mm,RC側壁厚⇒1.4m以下

5.技術の適用実績

新修繕ドック建設工事、平成14年10月〜平成16年4月   他5件