受賞技術概要
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第8回国土技術開発賞
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- 第8回国土技術開発賞
優秀賞(国土交通大臣表彰)
吸水型保水性焼成物 (第8回国土技術開発賞 優秀賞)
応募技術名称 | 吸水型保水性焼成物 |
副題 | 高保水性リサイクルブロックを使用したヒートアイランド抑制舗装(自然降雨・地下水分吸水型、潅水装置なし |
応募者名 | エンテック(株) |
技術開発者 | エンテック(株) 福田瑞盟子 福田章子 |
技術の概要
1.技術開発の背景及び契機
ヒートアイランド現象は都心部の熱環境汚染問題であり、平均温度を上昇させ集中豪雨を巻き起こし、東京の熱帯夜を増やし都民の健康を脅かしてる。この都心型環境災害を保水性舗装技術で食い止めるべく研究プロジェクトがスタートした。ヒートアイランド現象の改善を図る舗装として、路面温度の低減効果が期待できる保水性舗装並びに遮熱性舗装技術が開発されているが、効果的で持続性のある技術はいまだ確立されていない。そこで、弊社は大地のような水の吸収蒸発に着目し、大地のような保水と吸収(吸上げ)機能のある保水性舗装を目標とした。
2.技術の内容
本技術は、原料に廃棄物85%を使用したリサイクル製品であり、環境にやさしい技術である。その性能は、高い保水力(保水率約30%、保水量20L/平米)があり、持続的(5日以上)に最大25℃の温度低減効果を持ち、ヒートアイランド現象の緩和、抑制に対して高い効果を持つ。この効果は自然降雨のみ(潅水装置不要)で前述の効果が得られるのが特徴である。
国土交通省関東地方整備局関東技術事務所実施のフィールド実験『環境舗装東京プロジェクト』にて、自然降雨の条件で最大−22度の温度低減を実証し、一番温度低減させ『特に優れた技術』として評価された。
3.技術の効果
・本技術は自然降雨のみ(潅水装置不要)で上記の効果が得られる。
・降雨時の保水量以上の吸水蒸散機能。
(内部に形成した数μ〜の微細な多孔質構造が、水を表面以外に、底面から地下含有水分を毛細管現象で吸い上げ、蒸散するため、降雨時保水量以上の持続的な温度低減できる。)
*原料に廃棄物85%を使用したリサイクル製品であり、環境にやさしい技術である。
4.技術の適用範囲等
歩道、公園園路(歩道・花壇縁)、広場、屋上緑化(歩道・縁石)、一部車道路面(車道(L交通程度)、駐車場など)
5.技術の適用実績
一之江駅西部土地区画整理交通広場整備工事(第一期工事)、平成16年12月〜平成17年3月 他52件