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助成・表彰・審査制度 / 国土技術開発賞

    • 第11回国土技術開発賞

最優秀賞(国土交通大臣表彰)

キーエレメント工法 (第11回国土技術開発賞 最優秀賞)

応募技術名称キーエレメント工法
副題沈埋トンネルにおける最終継手省略工法
応募者名五洋建設(株)
技術開発者〔五洋建設(株)〕段塚 隆雄・新明 克洋
〔内閣府沖縄総合事務局〕津田 修一
〔近畿地方整備局〕大山 洋志
共同開発者内閣府沖縄総合事務局 那覇港湾・空港整備事務所
国交省近畿地方整備局 大阪港湾・空港整備事務所

技術の概要

1.技術開発の背景及び契機

 一般に、沈埋トンネル工法では最終沈埋函の沈設後に残る間隙部分を閉塞する最終継手工が必要で、この工種は工程上のボトルネックになるとともに、高度な施工技術が必要とされていた。過去の建設事例を見ると、現地作業で最終継手を施工する水中コンクリート工法やドライワーク工法、止水パネル工法が採用されてきた。1990年代以降は大水深への対応と工期短縮が要求されたため、現地潜水作業の省力化、プレキャスト化が進み、ターミナルブロック工法やVブロック工法が開発、施工されてきた。キーエレメント工法は、Vブロック工法を最終沈埋函に適用することで最終継手工を省略し、更なる安全性や品質の向上、工期短縮を目指したものである。

2.技術の内容

 延長約100mの沈埋函においても端部の形状を傾斜状にすることで、従来技術であるVブロック工法の基本原理(くさびによる水圧接合原理)を適用し、最終継手工の省略を実現した。これを可能とするためには、キーエレメント(最終沈埋函)と両端の沈埋函の止水を同時に行う必要がある。Vブロックの延長の約10倍の沈埋函の施工誤差を吸収して止水を実現させるために、端部には新たに開発した伸縮性止水ゴムを設置した(図―1、2、写真―1参照)。

3.技術の効果

 伸縮性止水ゴムは±120mmの延長誤差や端面の不陸に対応できるため、確実な止水が実現でき、安全性が向上する。また、既設函沈設前にキーエレメントの製作延長を決定でき、キーエレメントを含む複数函の同時製作が可能となる(写真―2)。既設函の沈設後に測量を実施して、ブロックの延長を決定していたVブロック工法に比べて、約3か月の工期短縮が可能となる。さらに、Vブロック工法やターミナルブロック工法、止水パネル工法で必要であった大型起重機船などの設備が不要となり、一般函と同じ沈設設備で施工できる(写真−3参照)。結果として最終継手工が省略されたため、コストの縮減および潜水作業の大幅な削減による施工安全性の向上が実現できた。

4.技術の適用範囲等

 沈埋トンネル工法であれば、RC構造、鋼コンクリート合成構造を問わず、全般的に適用可能である。キーエレメント工法の接合部分は剛継手となるため、可とう性継手が必要な場合は、函体に内蔵することで対応可能である。沈設時の自然条件は通常の一般函の作業中止基準と同等である。

5.技術の適用実績

大阪港夢咲トンネル、平成15年12月〜平成20年3月(写真−2、3参照)

写真・図・表