受賞技術概要
-
-
第12回国土技術開発賞
-
- 第12回国土技術開発賞
地域貢献技術賞(国土交通大臣表彰)
側溝上部改修工法(第12回国土技術開発賞 地域貢献技術賞)
応募技術名称 | 側溝上部改修工法 |
副題 | ネプラス工法 |
応募者名 | 高橋土建(株) |
技術開発者 | 〔高橋土建(株)〕高橋和義 |
技術の概要
1.技術開発の背景及び契機
従来の側溝改修工事では、古い側溝をすべて取り除き新しい側溝と入れ替えていたが、そのほとんどは側溝上部の破損のみで、側溝の下部はまだ使える状態であった。側溝布設替工事は、周囲を大きく掘削するため、構造物に隣接するような箇所の工事においては、構造物への影響が危惧されることが多く、また、歩行者を始め通行する車両等に対しても交通規制の関係から影響を与えることが多かった。
本技術は、まだ使える部分はそのまま使い、かつ短時間に施工できる方法を開発したものである。
2.技術の内容
傷んだ側溝上部のみを専用の側溝横面切断機により切断撤去し、改修用製品を設置する。改修用製品には4 点の既存側溝との接続を兼用した高さ調整ボルトを備えており、施工性にも優れている。既存側溝と改修用製品との隙間に間詰コンクリートを充填し接続部の一体化を図る。速硬性の間詰コンクリートを使用することにより即日交通解放も可能になる。ネプラス工法では掘削作業の必要もなく、コンクリート廃材も大幅に削減することができる。
3.技術の効果
4.技術の適用範囲
(現場打ち側溝、プレキャストコンクリート側溝等)
※但し、水路下部が破損している場合は適用ができない。
5.技術の適用実績
県国道253 号バリアフリーまちづくり事業工事、平成20 年6 月〜平成20 年7 月 他338 件
6.地域への貢献
新潟県内では、道路側溝が多く設置されているが、老朽化し側溝上部の蓋板やその蓋掛かり部が損傷を受けているものも多い。しかし、民家等の構造物が接近している市街地等では、施工が困難なために改修が手つかずとなっている箇所も多く存在している。車両通過時には、がたつきによる騒音や振動が発生し、また、破損した蓋に生じる段差等は歩行者の妨げになっていた。掘削を伴わないネプラス工法の技術開発により、民家等の構造物が接近する箇所でも、容易な施工が可能となり、付近住民に対する影響も最小限に抑えることができようになった。