• JICEについて
  • 調査報告・研究成果
  • 助成・表彰・審査制度
  • 技術資料・ソフトウェア
  • 国土を知る

助成・表彰・審査制度 / 国土技術開発賞

    • 第12回国土技術開発賞

入賞(選考委員会委員長表彰)

油圧ハンマ騒音低減装置 (第12回国土技術開発賞 入賞)

応募技術名称油圧ハンマ騒音低減装置
副題地域の生活環境を守る工事騒音低減工法の開発
応募者名東洋建設(株)
技術開発者〔東洋建設(株)〕山本耕三

技術の概要

1.技術開発の背景及び契機

 油圧ハンマによる打撃工法は、鋼管などの杭を用いた基礎構造を構築する工法として広く使われているが、施工時の発生騒音が非常に大きく、工事現場周辺に大きな騒音影響をもたらす。港湾等の工事は、従来、民家や学校、病院などから遠く離れた場所での施工が多かったのに対し、最近では、港湾のリニューアルや再開発をはじめ都市化が進んだ地域での工事も多くなってきており、騒音問題への対応は喫緊の課題である。しかしながら、現在のところ劣弱な防音機能の装置しか国内にはない状態であったため、高い防音機能をもち、かつ軽量・安価な装置を当社で開発し、実施工において、その効果を確認した。

2.技術の内容

 これまでの防音装置は、作業性を優先し、油圧ハンマを鋼管、ポリエチレン管および防音シート等で覆うが、その上下は開放されており、遮音性能が10dB 以下と大きな騒音低減が期待できないものであった。そこで、鋼管杭打設の作業性を損なわずに、飛躍的な騒音低減が可能となるよう、油圧ハンマおよび鋼管杭とこれらを覆う騒音低減装置との接触部の隙間発生を防止する構造とした本装置を開発した。
 本装置は、装置胴体部と上蓋、鋼管杭部を覆う円筒形状のポリエチレン管と底蓋が、それぞれ一体構造(上部構造体および下部構造体)となっており、これら上下構造体間にクッションゴムを介在させることで、各構造体が上下にずれても、隙間が発生しないようにしている。また、装置本体も鋼管と吸音材の多層構造とすることで、40dB 以上の遮音性能が得られるようにしている。さらに、鋼管杭部を覆うポリエチレン管は、下部が常に海中に達する長さにしておくことで、下部からの発生騒音の回り込みも防止できるようにしている。

3.技術の効果

 従来の国内で使用されている防音装置に比べ、格段に高い遮音性能(40dB 以上)を達成した。また、従来の防音装置と同等の優れた施工性、陸上クレーン補巻きでも支持できる重量までの軽量化、並びに汎用品の利用等による大幅な製作費用縮減(同等機能の海外製品に比べ、半額以下)を達成した。

4.技術の適用範囲

  • 港海上(水上)での油圧ハンマを用いた最終打撃時の杭打設工法での施工全般

5.技術の適用実績

那覇港(泊ふ頭地区)岸壁(−9.0m)(耐震)外1件築造工事、他1件
平成20 年1月16 日〜平成21 年3月31 日

写真・図・表