• JICEについて
  • 調査報告・研究成果
  • 助成・表彰・審査制度
  • 技術資料・ソフトウェア
  • 国土を知る

助成・表彰・審査制度 / 国土技術開発賞

    • 第18回国土技術開発賞

入賞

超低空頭場所打ち杭工法(第18回国土技術開発賞 入賞)

応募技術名称超低空頭場所打ち杭工法
副題狭隘空間での施工を可能とする場所打ち杭工法
応募者名鉄建建設(株)
技術開発者鉄建建設(株) 竹田茂嗣、栗栖基彰
共同開発者(株)東亜利根ボーリング

技術の概要

1.技術開発の背景及び契機

 近年、都市部で行われる駅改良事業等で施工される基礎杭は、施設大型化により大口径化の傾向にある。一方、同種の工事は多くが狭隘で低空頭の作業条件下であり、施工可能な従来技術は深礎工法のみであった。深礎工法は止水や地盤強化のための薬液注入を実施後に人力掘削するため、非効率・高コストであった。また、類似技術のTBH工法では適用杭径は最大2.0mと小さく、掘削機は同種の工事に用いるには大きいため、駅利用者の流動のための空間確保の必要性から、実質上施工が困難なケースが多く見受けられた。これらの課題を解消するため、新しい場所打ち杭工法を開発した。

2.技術の内容

 本工法(図1)はリバースサーキュレーションドリル工法を採用、ベースフレーム部にターンテーブルを配置、その側部に駆動用の2台の小型油圧モータを配置。ターンテーブルを介してロッドを回転させ、掘削を行う方法とした(図2)。これにより機械高さ1.8mの超低空頭仕様であっても、掘削ビットの上下の移動距離であるストロークを1.1m確保でき、また機械を軽量・小型化したにもかかわらず類似技術の約1.7倍である29.4KN・mの掘削トルクを装備、最大杭径3mまで掘削可能とした。またロッドは特殊ケリーロッドを開発(図3)、同ロッドの側面突起部を用いて駆動力を伝達。ロッド接続作業ではマストを移動させる(図4)ことで、接続するロッドを中心位置に容易にセットすることができ、ストローク余裕のない状況でも良好な作業性を確保した。以上の工夫により、類似工法の約4割程度の機械高さを実現(図5)。また、新たに開発した孔壁の安定解析ソフトウェアや、孔内水位管理・掘削管理システムの運用により、施工時の安全性を向上させている。

3.技術の適用範囲

 適用杭径:0.8m〜3.0m 対象土質:一般土質 掘削時最小作業空頭:2.0m

4.技術の効果

 超低空頭場所打ち杭工法(孔壁防護注入を含む)は、従来技術の深礎工法(止水・防護注入を含む)と比較し、コスト約26%ダウン、工期約46%ダウンが可能である。

5.技術の社会的意義及び発展性

 これまで多くの工期・コスト・作業空間を必要としてきた基礎工事を、短工期・低コスト・省スペースでの施工を可能とするものであり、既往のインフラ機能を維持しながら改修・更新工事が可能となる本工法の社会的意義は大きい。鉄道以外にも、道路高架や老朽化ビル等の補強工事など、機能を維持しながらの工事の場合、工期短縮・コストダウンが可能となり、本工法の優位性は高い。

6.技術の適用実績

 千葉駅改良・駅ビル建替工事他、平成23年11月〜平成27年11月   他4件

写真・図・表