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助成・表彰・審査制度 / 国土技術開発賞

    • 第6回国土技術開発賞

優秀賞(国土交通大臣表彰)

テレスポークビット工法 (第6回国土技術開発賞 優秀賞)

応募技術名称テレスポークビット
応募者名(株)大林組
技術開発者(株)大林組   武田邦夫
         上田尚輝
三菱重工業(株) 越村俊一
共同開発者三菱重工業(株)

技術の概要

1.技術開発の背景及び契機

 近年、シールド工事は、用地の取得が困難なことや地下構造物の輻輳化、地表構造物の密集化などにより、長距離化する傾向にある。長距離のシールドトンネル施工では、カッタービットの交換が必要になることが多くなってきた。従来のカッタービット交換は、ビット交換用の立坑で行うか、シールドを地盤改良内で停止し作業員がシールド前面に出て交換していたが、工期・工費・安全性に課題を有していた。また、シールドトンネルの長距離化や大深度化により中間立坑の築造や地表からの地盤改良が難しくなるため、効率的にカッタービットを交換できるシステムが要望されていた。

2.技術の内容

 今回開発したビット交換装置はカッタースポーク内に装備されており、カッタースポーク、インナーチューブ、スライドフレームからなる三重構造になっている。ビット交換手順は、まずカッタービットを油圧ジャッキによりスポーク内に引込む。次に、スライドフレームが組込まれたインナーチューブを180°回転させる。これにより、カッタースポークのビット用開口部をインナーチューブが塞ぎ、ビット交換時にスポーク内及びシールド機内に土砂・水が流入するのを防止する。その後、スライドフレームを引抜き、順次シールド機内よりビット交換を行う。交換後は、これまでと逆の手順でカッタービットを戻し、掘進を再開する。

 

3.技術の効果

  1. 経済性の向上:ビット交換装置の装備によりシールドの製作コストがアップするが、当工法の採用によりビット交換用の立坑や地盤改良費を削減できる。実績では、ビット交換に係る工費が40%程度削減できた。また、交換回数が増えるほど経済性が向上する。
  2. 工期の短縮:ビット交換および再発進に必要な準備工が不要になるため、工期の短縮を図ることができる。実績では、従来約1ヶ月程度を要していたビット交換作業を、3日で完了した。また、土質に適したカッタービットを必要に応じて交換できるため、掘進速度の向上が図れる。
  3. 安全性の向上:作業員がシールド前面の地山中に出る必要がないため、安全性が向上する。
  4. 環境負荷の低減:地上での作業が不要で、振動・騒音や交通渋滞などの環境負荷を低減できる

4.技術の適用範囲等

  • ビット交換が必要なシールド工事
  • 泥水式、土圧式いずれのシールドにも適用可能
  • 掘削外径φ4m以上のシールドに適用可能
  • 機械式地中接合装置との併用も可能

5.技術の適用実績

小田井貯留管築造工事(その2)、平成13年10月〜平成17年3月   他1件