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掲載日時:2017/02/09

南海トラフ地震 避難所3割1860カ所 津波浸水区域に

南海トラフ巨大地震が発生した際に津波被害が予想される139自治体で、被災者が避難生活を送る「指定避難所」6472カ所のうち約3割の1860カ所が津波の浸水想定区域にあることが毎日新聞の取材で分かった。1359カ所は耐震性を確認できていないことも判明した。専門家は「災害によっては使えなくなる避難所があることを住民も知っておく必要がある」と指摘する。【石川貴教】

  • 毎日新聞は、死者・行方不明者が1443人に上った昭和南海地震から21日で70年となるのを前に、南海トラフ地震に関するアンケートを11〜12月に実施。甚大な津波被害の恐れがあるとして、政府が津波避難対策特別強化地域に指定した139市町村(14都県)に質問し、回答を得た。
  • 東日本大震災でも避難所に逃げた多くの住民が津波の犠牲になった。国は2013年、災害対策基本法を改正し、発生直後に危険から逃れるための「指定緊急避難場所」と、被災者が当面の避難生活を送る「指定避難所」に区分。いずれも自治体が指定する。
  • 国や自治体は南海トラフ地震に伴う津波の浸水区域を予想しているが、アンケートの結果、浸水想定区域にある指定避難所は、静岡県牧之原市で40カ所中16カ所▽三重県川越町で16カ所中15カ所▽徳島県小松島市で49カ所中44カ所▽徳島県松茂町で15カ所全部▽大分県臼杵市で41カ所中29カ所−−など、計1860カ所に上ることが分かった。
  • 小松島市危機管理課の担当者は「津波以外の災害でも避難所を使う。津波が想定を下回る可能性もあり、浸水域内でも指定した」と説明。松茂町のように全域が浸水域の自治体もあり、それぞれ事情を抱える。
  • 一方、指定緊急避難場所は地震や津波など災害別に定められ、1万2156カ所が指定されている。津波の緊急避難場所7470カ所は浸水想定区域の外にあったり、想定する津波の高さよりも高い建物だったりするが、地震の避難場所7412カ所のうち約2割の1287カ所は浸水域にあり、津波の際は使えない可能性がある。
  • 三重県紀北町の62カ所中44カ所、宮崎市にある403カ所中215カ所の地震の避難場所は津波では使えない。南海トラフ地震の場合、地震後数分で津波が襲ってくる地域も多い。揺れを感じた後、津波の有無によって逃げる場所を変える必要も出てくるため、住民に避難場所の性質を周知徹底することが不可欠だ。
  • 牛山素行・静岡大防災総合センター教授(災害情報学)の話 災害の種類によって避難所が異なってくることについて、住民の理解がなかなか進んでいないのが現実だ。津波の際には使用しない避難所があることを住民自身もよく理解しておかなければならない。

出典:毎日新聞(2016/12/20 07:00)

元記事:https://goo.gl/dTP0if
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